相続・生前対策事例 遺言書が、家族の「ありがとう」を守った

「子どもたちは仲が良いので、遺言書は必要ないと思っています。」「子どもたちは仲が良いので、遺言書は必要ないと思っています。」 相続のご相談をいただく中で、このようなお話を伺うことは決して珍しくありません。 確かに、ご家族の仲が良ければ相続でも揉めることはないと思われがちです。しかし実際には、 相続人同士の関係ではなく、財産の内容が相続を難しくしてしまうケースが数多くあります。 今回は、ご夫婦の想いを遺言書という形で残したことで、ご家族全員が安心して相続を迎えることができた事例をご紹介します。

「仲が良い家族だから大丈夫」という思い込み

ご相談いただいたのは、70代のご夫人でした。 お子様は皆様独立され、ご兄弟の仲も良く、「相続で揉めることは考えられません」とお話しされていました。

しかし、財産の内容を確認すると、自宅不動産のほか、事業用資産や預貯金などがあり、 必ずしも均等に分けやすい財産構成ではありませんでした。 不動産は現金のように簡単に分割することができず、一人が取得すれば他の相続人との調整が必要になります。 また、事業用資産についても、後継者が引き継ぐことを前提とするのであれば、単純に均等分割することは現実的ではありません。

「子どもたちはきっと話し合って決めてくれる。」 そのお気持ちは大切ですが、ご両親が残したかった想いと、相続人が考える公平さが一致するとは限りません。 だからこそ、ご本人の意思を明確に残しておくことが重要でした。

財産だけではなく、「想い」を残す遺言書づくり

当事務所では、単に財産の分け方を決めるだけの遺言書は作成していません。 まず、ご夫婦それぞれのお考えや、ご家族へのお気持ちを丁寧にお伺いすることから始めました。

「なぜ長男に自宅を残したいのか。」 「なぜ事業用資産はこの子に引き継いでほしいのか。」 「他の子どもたちにも感謝の気持ちを伝えたい。」 こうした想いを一つひとつ整理しながら、公正証書遺言の内容を検討しました。

財産の分け方だけでなく、その背景やご本人の気持ちを付言事項として遺言書に盛り込むことで、 相続人の皆様が故人の意思を理解しやすい内容となりました。 法律的な正確性はもちろん、ご家族が納得できる遺言書となるよう心掛けました。

遺言執行から相続税申告までワンストップで対応

ご夫婦は、遺言書の作成と併せて、当事務所を遺言執行者として指定してくださいました。 これにより、将来相続が発生した際には、遺言の内容を確実に実現する体制が整いました。

その後、ご主人がお亡くなりになり、相続が開始しました。 当事務所は遺言執行者として、金融機関での手続き、不動産の名義変更に必要な書類の準備、 財産の調査・整理、相続人へのご説明などを一括して担当しました。

また、相続税申告についても同時に進め、財産評価から申告書の作成、税務署への申告まで一貫して対応しました。 遺言書の内容が明確であったため、遺産分割協議を行う必要はなく、 相続財産は遺言の内容どおり円滑に各相続人へ承継されました。

相続人の皆様からは、 「父の想いがそのまま形になり、兄弟で話し合って悩むこともありませんでした。」 「手続きをすべてお願いできたので安心して任せることができました。」 というお言葉をいただきました。

遺言書は、財産を分けるためではなく、家族を守るためにある

遺言書は、相続人同士の争いを防ぐためだけのものではありません。 ご本人が大切にしてきた家族への想いや感謝を未来へ伝え、 残されたご家族が安心して新たな一歩を踏み出すための大切なメッセージでもあります。

三尾会計事務所では、公正証書遺言の作成支援はもちろん、 遺言執行者としての業務、相続税申告、不動産や預貯金の名義変更など、 相続に関する手続きをワンストップでサポートしています。

「まだ元気だから遺言書は早い。」 「子どもたちは仲が良いから大丈夫。」 そう思われている今だからこそ、ご家族への最後の贈り物として、 遺言書という安心を残してみませんか。 私たちは、ご本人とご家族の想いに寄り添いながら、円満な相続の実現をお手伝いいたします。

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