生産性を向上させる7つの施策。今すぐできる成功事例
ムダをなくして、生産性を向上させたい。しかし、従業員がついてきてくれない。社員が増えてきたのに生産性が向上していないと、悩んでいませんか?
生産性向上といっても、すぐに良くなるわけではなく、何が原因かも分からない場合もあるでしょう。
そこでこの記事では、生産性を向上させる7つの施策をご紹介します。生産性が低下する原因や今すぐできる成功事例もご紹介します。生産性を向上させたい方は、ぜひ参考にしてください。
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生産性とは?
生産性とは、生産要素の有効利用の度合いのこと。物を作るには、材料と作るための設備、作る人などの投資が必要ですよね。生み出した物がコストに対してどれくらい増えているのかを示す割合を「生産性」と呼んでいます。生産性は、産出÷投入の式で表せます。
また、生産性には「資本生産性」と「労働生産性」の2種類があります。一般的にビジネスシーンで使われる生産性は、労働生産性のことを指す場合が多いです。
生産性向上という言葉もありますが、これは例えるなら、社員が減っても生産性を下げずに維持することを指します。経営資源を有効活用して、社員が減っても大きな成果を生み出すことです。
生産性が低下する3つの原因
生産性が低下していると感じていませんか?原因は主に、ムリやムダがあること。また、仕事が属人化していたり長時間労働をしていたりすることも原因です。
ここでは、生産性が低下する原因を3つご紹介します。
業務にムリ・ムダ・ムラがある
やみくもに仕事をしても、生産性が上がるとは限りません。業務内容にムリ・ムダ・ムラがあれば、効率よく成果を生み出すのは難しいでしょう。
例えば、それほど重要ではない業務を複数人で行っていませんか? 少ない人数で無理やり仕事を進めようとしていませんか?
業務にムリやムダがあれば、どんなに仕事に力を注いでも、その力を100%発揮することはできません。社員のモチベーションは低下し、生産性も低下してしまいます。
仕事が属人化している
社員は、自分が任された仕事以外をどれくらい把握しているでしょうか。チームで仕事を進めている場合、足並みそろえて進められていますか?
チームリーダーしか全体の進捗を把握しておらず、各々が自分の仕事しか分かっていないのも生産性が低下する原因です。自分が任された仕事さえ進めればいいと、考えるかもしれません。しかし、チーム全体の進捗を把握しておかないと同じ目標に向かって仕事を進められません。
残業や休日出勤など長時間労働が常態化している
平日の通常勤務だけでは終わらないからといって、残業や休日出勤していませんか? 長時間労働は、かえって生産性を低下させる原因になってしまいます。
締め切りの前や決算の際などたまになら良いですが、長時間労働が常態化しているなら要注意。残業や休日出勤が当たり前になっていると、通常の勤務時間内にできなくてもいいやとダラダラしてしまいます。
また、もっと効率よく仕事をしようという意欲やアイデアが出なくなってしまいます。
成功事例のある生産性向上施策7つ
生産性が低下する原因が分かっても、どのようにしたら生産性を上げられるのか、成功するのか知っておきたいですよね。
ここからは、生産性が向上した成功例を7つご紹介します。実際に店舗や企業が実行し成功した例です。あなたの事業内容に合わせて、参考にしてみてください。
ムダを排除して一人あたりの生産性を向上
スーパーマーケットのバックヤードの生産性を向上させた例です。ポイントは、以下の3つ。
- 流れの改善
- 人一人当たりの生産性向上
- 標準化
物の流れや情報を整理し、改善に結び付けました。次にムダを見つけ、作業時間を短縮します。そして最後に、誰がやっても同じようにできるよう、作業を標準化しました。商品を整理したことにより、かご台車の台数を56%削減。整理により通路が確保されたことで、ムダな歩行が減り生産性が5%も向上しました。
また、作業効率も上がり人一人の生産性は8%向上。作業を標準化することで、ムラなく誰がやっても同じように作業ができるようになりました。
データ分析を行って売上高と生産性を向上
個人店の居酒屋が、データ分析によって売り上げと生産性を向上させた例です。個人の店舗は店主の感覚に頼りがち。自分の好きな商品を提供できるのが魅力ですが、データ分析を行えば売り上げも生産性も向上させることができると証明しました。ポイントは、以下の4つです。
- 注文票に基礎データを書き込む
- 対策を講ずべきメニューの絞り込み
- メニュー表の見直し
- 顧客アンケートの結果に基づく取組み
データ分析を行いメニューなどを見直した結果、1営業日当たりの売り上げは12月で8%、1月で4%向上。労働生産性は、13%向上しました。
タブレット端末を導入して労働時間削減と生産性を向上
旅館がタブレット端末を導入して、労働時間削減と生産性を向上させた例です。ポイントは、以下の3つです。
- 客室係のチェックイン準備の連絡
- 客室係とチェックイン係の連絡改善
- 客室係とフロント係の連絡改善
タブレットを導入したことにより、ムダに往復することがなくなりました。リアルタイムで連絡を取り合えるため、スムーズに業務が行えるようになりました。
また、スタッフ一人一人のスキルの棚卸や用務の負担も見直し。その結果、労働時間が年間で14%も削減できました。
社内調査とヒアリングを行い有給休暇取得率と生産性を向上
和歌山県にある製造業の会社の例です。社内調査とヒアリングを行い、有給休暇取得率と生産性を向上させました。ポイントは、以下の3つです。
- 所定外労働削減の取組
- 年次有給休暇取得促進の取組
- 出産を理由とした退職者の減少、育児休暇取得率の向上
時間外労働を削減するために、会議の時間をルール化したり、ノー残業デーを月2回に増設したりと様々な工夫が行われました。有給休暇を取得していない社員には声掛けするなど、接触的に有給休暇を取得しやすい職場づくりに励んだようです。
また、出産を機に退職する女性や、育児休暇取得率向上にも繋がりました。
RPAを活用して発注業務の生産性を向上
靴のインターネット通販事業は、RPAを活用して発注業務の生産性を向上させました。RPA がそこまで難しいスキルではないことを知り、導入することを決意したと言います。日々繰り返される発注作業が、RPAを活用したことで一日当たりの作業時間が78分だったのが13分に短縮されました。驚くべき成果です。
また、導入することで業務の見直しができたのも、大きな成果でした。面倒な作業を可視化しムダをなくし、生産性を向上させることができました。改善すべき課題があったりムダをなくして業務を改善、生産性向上したいなら参考にしてみるとよいでしょう。
POSレジシステム導入でミス防止と生産性を向上
POSレジシステムを導入し、ミス防止と生産性を向上させた例です。今までは従業員が主導で商品のポイントの計算や付与、顧客管理をしていました。計算水で顧客を待たせてしまう問題や顧客対応に一貫性を欠くとして、POSレジシステムを導入。従業員の作業時間は50%減少。
短縮した時間は、スキルアップに使いました。時間をうまく活用することで、出来る仕事を増やし2人の従業員の時間給が50円アップしたと言います。顧客の満足度だけではなく、従業員の満足度も上げた例です。企業・店舗に合うシステムを導入することで、ミスを防止し生産性を向上させた成功例です。
顧客情報を一元化して顧客満足度と生産性を向上
顧客管理を一元化することで、顧客満足度と生産性を向上させた成功例です。今まではエクセルを使って管理しており、項目ごとにシートが分かれていました。マネージャーは各担当者に直接確認しに行く場面もあり、ムダな時間が生まれていたとのこと。売り上げ規模の拡大や取引先増加などがあり、システムの導入に至ったそうです。
SFAを導入し顧客情報を一元化した後は、各案件へスムーズに対応できるようになりました。業務報告がタイムラインで流れてくるため、確認しながら業務を遂行できます。また、過去の活動履歴を見て顧客に合わせたアプローチが可能に。顧客満足度も向上しました。
まとめ
生産性向上をさせるために様々な施策を行うことはもちろん大事です。しかし、そもそもなぜ生産性が低下しているのが、何が生産性を上げられない要因となっているのか。施策の前に、社内調査で原因を明らかにすることが不可欠です。また、施策を実施する時も、指示されて嫌々やるのではなく、社員自ら積極的に動いてほしいものですよね。
社内調査をした上で、社員自ら動く組織にするためには、実は社内アンケートが有効です。詳しくは、「すごいアンケートとは? 社員がみるみる動いて利益に繋がる魔法のメソッド」をご覧ください。